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令和3年度事業報告書

I. 実施事業等
 1.助成金事業
  (1)災害の防止並びに軽減に関する研究の助成
    ①若手研究者への研究助成
     当法人が開設するホームページに掲載し、国内外に公募したところ
     10名から応募(4,264千円)があり、業務運営委員会において審査
     した結果、5名に対して研究の助成を行うことを決定し、総額2,000
     千円の助成金を交付した。助成対象者等詳細は下表のとおりである。

氏名 所属等 研究課題 交付額(円)
大柳 諒 京都大学大学院理学研究科・博士後期課程 重力観測による桜島火山内部の質量変動プロセスの解明 400,000
外山 浩太郎 神奈川県温泉地学研究所・技師 火山噴火切迫度評価に向けた火山ガスの炭素同位体比の常時観測法の確立 400,000
山田 大志 京都大学防災研究所附属火山活動研究センター・助教 空気振動観測による放出火山灰量推定手法の提案 400,000
伊藤 恵理 京都大学防災研究所・特定研究員 中部地方における地域特性を踏まえた古民家の建物被害推定モデルの構築 400,000
渡部 真史 中部大学理工学部・助教 津波石情報に基づく琉球列島に襲来した過去2400年間の古津波の実態解明 400,000
5名 5件 2,000,000

    ②研究発表会等共催(後援)の助成
     当法人が開設するホームページに掲載し、国内外に公募したところ
     5件の応募(1,400千円)があり、業務運営委員会において審査した
     結果、3件に対して助成することを決定し、総額800千円の助成金を
     交付した。助成対象等詳細は下表のとおりである。

名称 開催日 申請者 助成額(円)
第40回日本自然災害学会学術講演会・令和3年度自然災害に関するオープンフォーラム「東日本大震災教訓に学ぶ『復興まちづくり10年の検証』」 2021/9/11~
2021/9/12
徳島大学大学院社会産業理工学研究部 教授 武藤 裕則 200,000
第25回水シンポジウム2021 in ぐんま 2021/8/26~
2021/8/27
第25回水シンポジウム2021 in ぐんま実行委員会 実行委員会企画部会長 二瓶 泰雄 200,000
京都大学防災研究所研究発表講演会 2022/2/21~
2022/2/22
京都大学防災研究所 所長 中北 英一 400,000
3件 800,000

    なお、これら①及び②の事業に要する資金を調達するため、防災調査
    研究助成基金のうち3,000千円を取り崩した。

   ③奨学寄附
    本助成金事業の主財源は、「その他会計(受託研究事業)」から生じ
    る剰余金であるが、本年度においては、本助成金事業を実施するため
    の十分な財源の確保が難しかったため、実施を見送ったものである。

 2.知識普及事業
 (1)災害の防止並びに軽減に関する知識の普及
   ①研究報告の作成
    研究論文(報告課題数19件)を取りまとめ、「研究報告第44号」(別
    冊)を作成した。
   ②ホームページによる公表 上記の「研究報告第44号」に収録した19編
    の研究論文を、当法人が開設するホームページに掲載し、広く内外に
    公開した。
 (2)研究報告に係る原稿執筆等謝金の支給
   「研究報告第44号」の作成及び公表のため、原稿執筆等謝金として8件
    872千円を支給した。

 3.自主研究事業
 (1)災害の防止並びに軽減に関する自主研究(課題研究等)の実施
   下表のとおり、合計10件、研究受託に基づかない自主研究を実施した。

研究分担課題 担当者
土石流災害の防止軽減に関する研究 水山高久
土砂災害の危険に曝された脆弱な居住圏における災害危険度軽減のための危険度予測の研究 佐々恭二
岡山県南部の基盤構造モデルの改良と地震災害予測に関する研究 赤松純平
地すべり発生機構と移動機構の解明 末峯 章
気象災害に関する研究 林 泰一
流域治水に関する研究 中川 一
土砂災害の機構と対策に関する研究 江頭進治
構造物の安心・安全と長寿命化・修景に関する研究 家村浩和
災害復旧・復興における地盤環境の保全 嘉門雅史
環境エネルギー分野における機械学習の適用研究 松岡俊文

II その他事業
 1.受託研究事業
  (1)災害の防止並びに軽減に関する調査及び研究
    下表のとおり、合計36件、48,205,342円の研究受託を受け、調査及び
    研究を実施した。

調査研究事項 担当者
(令和2年度から継続研究の分)
浅海域における3次元物理探査システム開発 三ケ田 均
メタボリズム耐震橋脚構造のプレキャスト部材性能検証(その3) 高橋 良和
軟弱地盤の改良に関する研究(その13) 嘉門 雅史
盛土下部に敷設した水平ドレーンの液状化低減効果に関する数値解析 肥後 陽介
モジュラーチ工法の有効性に関する研究(その5) 木村 亮
交点部を有するケーブルにおける張力算定に関する共同研究 古川 愛子
砂防堰堤の設計施工の合理化に関する研究(その7) 水山 高久
防災ガラスの耐衝撃性能の解明 丸山 敬
流木止設備の劣化メカニズムと機能強化に関する検討(その3) 角 哲也
制振機構を有するケーブルにおける張力等の算定に関する共同研究 古川 愛子
3ヒンジアーチカルバートの縦断方向の耐震性能評価手法に関する研究(その7) 木村 亮
補強土壁における補強材引抜きメカニズムと性能評価に関する研究(その3) 澤村 康生
雨畑地区流域調査研究(2021年度・上空からの地形地質調査(その2)) 井上 素行
海外水力開発に係る斜面解析モデル及び洪水吐放流シミュレーションに関する検討委託(2021年度) 岸田 潔
ケニア国モンバサゲートブリッジ建設事業詳細設計業務(QCBS) 八木 知己
基礎の補強やリニューアルに対して地盤改良の検討性の検討(その2) 木村 亮
土壌水分量指数の斜面監視システムへの実装に関する研究(2) 藤本 将光
地すべり災害リスクの理解と軽減に関する研究 佐々 恭二
(令和3年度新規受託による調査研究)
ポリウレア樹脂補強コンクリートブロックの耐衝撃性能を明らかにする 丸山 敬
ウインドウフィルム貼付ガラスのJIS R 3109に従った耐衝撃性能試験 丸山 敬
不飽和地盤の浸透-動的変形連成問題に対するFLIP TERAプログラムの適用性検討 上田 恭平
地熱発電所敷地造成に係る地盤調査等の指導・助言 井上 素行
地域が主体となった那須塩原地域の小水力発電計画に関する指導・助言 井上 素行
フィルム張りガラスのJIS R 3109に従った耐衝撃性能試験 丸山 敬
空中からの雨畑川流域の地形地質調査 井上 素行
ダムコンクリート健全性評価技術に関するトモグラフィ計測の技術指導 塩谷 智基
土砂・洪水氾濫危険箇所の抽出に関する研究 江頭 進治
10Be年代測定を用いた断層活動性評価手法の高精度化に関する研究 松四 雄騎
ベトナム国南北高速道路建設事業(ベンルック-ロンタイン間)に関わる耐風性検討業務 八木 知己
掘削時の応力や水圧破砕により発生するき裂の音波検層に与える影響の研究 三ケ田 均
コアを用いた原位置応力測定に関する技術指導 林 為人
ダクタイル鋳鉄管の変形性能の確認実験 清野 純史
100μ厚フィルム貼付FL5ガラスのJIS R 3109に従った耐衝撃性能試験 丸山 敬
地盤の液状化評価法の研究 岡 二三生
簡易型ソーラーパネル蓄電システムの試作 丸山 敬
軽度なセメンテーションを有する砂の非排水繰返しせん断挙動に対するFLIPプログラムの適用性検討 上田 恭平

  (2)災害の防止並びに軽減に関する研究の助成並びに知識の普及に係る
     事業に対する支援
    ①奨学寄附
     災害の防止並びに軽減に関する研究助成の一環として、下表
     のとおり奨学寄附を行った。

寄附先 件数 金額(円)
国立大学法人京都大学 7 11,600,000
国立大学法人新潟大学 1 2,800,000
8 14,400,000

    ②知識普及事業の強化
     「研究報告第45号」の原稿執筆等謝金を支給するために必要な資金
     872千円を知識普及事業へ繰り入れた。

III  総務事項等                   令和4年3月31日現在
 1.会議等の開催
  (1)評議員会
    令和3年6月23日(水) 開催(オンライン方式)
  (2)理事会
    令和3年5月24日(月) 開催(オンライン方式)
    令和4年3月22日(火) 開催(オンライン方式)
  (3)委員会
    ①業務運営委員会(奇数月の第2金曜日)年6回開催
           但し、1月は第3金曜日に開催
           ※今年度についてはコロナ禍によりメール審議にて開催

 2.評議員・役員等
  (1)評議員[4名]
    評議員会会長   池淵周一
    評議員      水原邦夫
     〃       中村嘉次
     〃       寶  馨
  
  (2)役員[理事5名、監事2名]
    理事長      嘉門雅史
    総務理事     水山高久
    会計理事     中川 一
    理事       石原和弘
     〃       木村 亮
    監事       岡田憲夫
     〃       田村京市
  
  (3)研究員
    常勤研究員 2名 非常勤研究員 133名

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